スズメバチと聞くと、獰猛で毒性の強い危険性の高いハチというイメージを持つ方が多いでしょう。
しかしスズメバチにもいろいろな種類があり、その種類によって体の大きさや特徴、巣を作る場所なども異なるのです。
日本で見られる主なスズメバチの種類である、キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、オオスズメバチの特徴について知っておきましょう。
キイロスズメバチ
日本で報告されているスズメバチ被害の中で最も多いのが、キイロスズメバチによる被害になります。
被害に遭う危険性の高いスズメバチの種類ですので、見た目の特徴などについて知っておくと役立つことがあります。
キイロスズメバチの特徴
キイロスズメバチはその名称の通り、体全体がオレンジがかった黄色をしています。女王蜂の大きさは2.5から2.8センチ、働きバチは1.7から2.4センチとスズメバチの中では小型サイズになります。
一般的にスズメバチが巣を作り始めるのは女王蜂が冬眠から目覚めた5月頃が多いのですが、キイロスズメバチに関しては活動期間が早く3月の終わりころから巣作りがスタートするのです。
キイロスズメバチの巣の特徴
キイロスズメバチは天井裏や床下、木のくぼみの中など閉鎖された空間に好んで巣を作ります。
巣を作る場所も多岐にわたっており、樹木や茂みのなかといった自然豊な場所に限らず、看板や橋の下、ごみ箱の中など人間の身近にあるものにも巣を作るのです。
しかも都市環境に適応する能力にも優れていますので、行動範囲や生活範囲が広く気が付かない間に巨大な巣が作られていることもあるのです。
キイロスズメバチの気性
自然でも都市でも生活できることから、日本全国どこでもキイロスズメバチの目撃情報が寄せられています。
体は小さいのですが気性が大変荒く、家の近辺で巣を作ってしまった場合、その近くを通っただけで攻撃を受けることもありますので注意が必要なのです。
コガタスズメバチ
コガタスズメバチと聞くと体が小さいスズメバチを想像してしまいますが、決して小型サイズではないのです。
スズメバチの中でもその大きさが最大級と言われているオオスズメバチとよく似ていることからその名前が付けられたと言われています。
コガタスズメバチの見た目
コガタスズメバチは女王蜂が2.5から3.0センチ、働きバチで2.2から2.8センチありますが、キイロスズメバチよりは体が大きいです。
巣の特徴
冬眠から目覚めた女王蜂は1匹だけで5月頃から巣作りをスタートさせます。最初の働きバチが羽化するまでは、巣の形状はとっくりをさかさまにしたような独特の形状をしています。
これは他の種類のスズメバチにはない、コガタスズメバチ独自の巣の特徴になります。働きバチが羽化していくと、次第に巣の形状も形を変えていき徐々に球体に近づいていきます。
コガタスズメバチの気性
スズメバチの中でも気性が激しいのがオオスズメバチとキイロスズメバチですが、それと比べるとコガタスズメバチの気性はそれほど激しくはありません。
たとえ巣に近づいたとしても、攻撃してこないことが多いのです。しかし巣に不用意に近づいたり、巣を棒などでつついたりしてしまうと中から大量にコガタスズメバチが出てきて攻撃を受けることになります。
オオスズメバチ
オオスズメバチはスズメバチの種類の中でも体が最も大きく、気性も荒いため最も危険なスズメバチだと言えます。
体の特徴
オオスズメバチはその名が表わすとおり体が大きく、働きバチで4センチ、女王蜂で4.5センチほどあります。
オオスズメバチは日本で誕生した種類なのですが、現在は世界中に分布しています。世界でもその危険性は高く認知されており、世界最強の昆虫とも言われているほどです。
巣の特徴
オオスズメバチは大木の根元や空洞、もしくは土の中に巣を作ることが多いです。稀ですが家の軒下や床下に巣を作ることもあります。
気性について
オオスズメバチの気性非常に荒くて、毒性も強いのです。基本的にハチに刺激を与えない限り襲ってくることはほとんどありませんが、オオスズメバチは巣から離れている場所でも人間に攻撃を仕掛けてきたりします。